
いつもはゆったりと流れ、水音もせず、川面に舞う、黒トンボに遊び場を与えている「のんびり」な川が、まわりの山の土をおし流してくるので、「どろんこ水」になっている。木々の小枝もいっしょになって流れて来くる。
水の流れは集められた山全体の雨水であるから、雨が止むと時間で色が変わってくる。3〜4日で元の静かな「流れ」になって「何」もなかったように「山里の小川」となる。
岸辺にはたくさんの「ねむの木」があるが、雨水をたっぷりと吸っているので元気がよい。
枝の先々まで「地味」な葉っぱつけて、やがて可愛い花をつける。
そして「山里」のおそい「田植え」がはじまる。
田んぼに流れる命の水も「雨水」のおかげである。