料理は、作りおきにはしたくないので、朝早くからつくることになる。したがって早く起きることになるが、この「しゅみ」の時間が自分にとって実に楽しいのである。
朝早く、まだ暗い坂道をくだってレストランへ向かう。
冬の朝は寒さもきびしいが、木々をぬけてくる空気は澄みきっていて、かたまりのようになって身体にぶつかってくる。これをまともに受けながら上空を見ると、たくさんの星がまだ残っている。
たまに流れ星を見ると思わず立ち止まって見入ってしまう。
今朝の流れ星はとくに大きかった。
「光のかたまり」が尾を引いて見え、中心の「光」からは「火ばな」が散っているように見えた。
「流れ星」は見るものにとって「生きている物体」である。
わずか数秒であるが、「流れていった先の方」にあらたな「物語り」をつくって残していってくれる。
こんな星との出会いが出来るのも早起きする者への自然の「プレゼント」であろう。