正月休みを利用して、スイスに留学していた若者が相次いで帰国した。二人とも地元調理師学校を卒業し、「山荘」研修をした後スイスに勉強に行ったのである。
M君は約一年半ローザンヌの店で働きながら語学を勉強し、自信をつけたので次なる店移るという事であった。現地で知り合った人が紹介するキュリーの二つ星レストランで働く事になったのである。O君はジュネーブで約九ケ月働きながら語学の学校に通 う約束であったが、その店の仕事が忙しすぎて学校に行く事ができなかったという事である。O君は仕事より、まず語学を勉強したいという希望からその店をやめてきたという事であるが、このO君には別 なるチャンスが転がり込んできた。ジュネーブの領事館関係勤めている方で(日本人)国際結婚(奥様スペイン人)をした方が、フランスの田舎に別 荘を持っていて、この家に日本から毋親をよんで住まわせているという事である。仕事柄留守がちになるので、この家に住んでくれないかとの話があり、それを受けるつもりだという報告をかねての一時期国であった。O君は語学の学校に行くにしても「食・住」が心配であったが、これが解決するウマイ話しである。年輩者と聞いて不安があったが、お会いしたら年令より遥かに若く元気な方だったというので、聞いた私もほっとした。彼はうまく時間を作り語学を勉強するという事である。
外国に行くという事は大袈裟かも知れないが色んなチャンスが生まれてくる。若い二人が揃ってこのチャンスをつかみ、夢に向かって一歩進んだ事になる。二人とも、まだ目的や夢がなんであるかはわからないでいるが、それぞれの人生が動き、変化している事には間違いはない。
わたしたち山荘のスタッフの前に現れた若者達は、バカンスを日本で過ごし、それぞれスイスに帰っていった。
次の便りが楽しみでもある。