車窓からながめる風景は、大きく変わっていく。
下流で見た「田んぼ」は稲刈がすんで夏の終わりを感じる。上流にすすむにつれ、「田んぼ」の「稲穂」はまだ青さが残っている。「稲刈」まではもう少し「案山子」の世話になるようだ。
だが、稲刈のための「田んぼ」の「あぜ道」の草は刈りこんであり、真赤な「マンジュシャゲ」…彼岸花…が咲いている。
この花の開花はまったく不思議であり、「お彼岸」にあわせるように咲く花の「生命力」に脱帽する。
山荘に近づくにつれ、温度が3-4度下がり、レストランのまわりをたくさんの「赤トンボ」がとんでいる。その「からだ」は「黒っぽい赤さで」すっかりたくましくなっている。ときおり「からだ」の大きな「しおからトンボ」が横切っていく。
その動きは「ジェット機」のようで、彼の「ナワバリ」は広い。
ヒラヒラと羽を「バタ」つかせてとぶ「まっくろな」「水トンボ」はペアでとんでいてうれしそうだ。
桜の枯葉が続けざまに落ちて風に乗って谷間に消えていった。山荘の秋は深い。